在住者が実践する、海外ヨーロッパの硬水・乾燥肌対策。軟水との違い

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日本からイギリスに引越しをして、驚いたことの一つに「水」があります。

厳密には地域によりますが、なんとなく日本は軟水で、ヨーロッパは硬水という事は認識していたものの、それまでせいぜい数週間程度しか滞在した事が無かったヨーロッパに、実際に住むと色々と知らなかった点が浮き彫りになってきます。

旅行や出張などで、日本のシャンプーやボディソープをヨーロッパで使うと泡立ちが悪いですよね。

また海外の硬水地域で、お風呂に入ったりシャワーを浴びると、どこか肌が乾燥しやすい、という経験をされた方がいるかも知れません。

これらは水の硬度と大いに関係があります!


この記事ではイギリスやドイツなど実生活を通じて学んだ、ヨーロッパにおける硬水・乾燥肌対策をまともてみたいと思います。

硬水と軟水の違い

そもそもですが、硬水と軟水の違いは何でしょうか。

硬度とは

硬度とは、水1リットル中に溶けているミネラル類のうち、カルシウムとマグネシウム等の量を表した数値です。

世界保健機構(WHO)では、「硬度が120-180mg/lを硬水」と定義しています。
https://www.who.int/water_sanitation_health/dwq/chemicals/hardness.pdf

硬度
(mg/l)
日本語抄訳
(原文)
60未満軟水
(soft)
60~120中程度の硬水
(moderately hard)
120~180硬水
(hard)
180超高度な硬水
(very hard)


因みに日本では、一般的に100mg/lを境に、硬水・軟水と扱う事が多いようです。

但し硬度の表し方は国によって異なるので、アバウトに見ていただけたら幸いです。


商品名で比較

硬度で見ても、イメージが湧かないと思いますので、市販品の水を以下の通り表にしてみました。

商品名原産国硬度
サントリー南アルプスの天然水日本30
い・ろ・は・す日本32
クリスタルガイザーアメリカ38
ボルヴィックフランス62
富士山麓のおいしい天然水日本63
フィジーウォーターイングランド106
ハイランドスプリングスコットランド142
バクストンイングランド215
エビアンフランス304
ヴィッテルフランス307
ペリエフランス400
サンペレグリノイタリア734

イギリスのWaitrose、Sainsbury’s、Tesco等のスーパーで入手し易い軟水だと、ボルヴィックだと思います。

クリスタルガイザーは見かけませんでした。

因みにイギリス全土が硬水ではなく、主に硬水地域が多いのはイングランドです。

ロンドンとその周辺に水を供給するテムズウォーターの公式サイトで、あなたがお住まいの郵便番号を入力すると、硬度が確認できます。
https://wholesale.thameswater.co.uk/check-the-water-quality-in-your-area

味の違い、特性

直感的に日本人であれば軟水に慣れ親しんでいるかと思いますが、軟水と硬水の味の違い、主な特性です。

■軟水
ミネラルの少ない軟水の方が硬水より、素材の香りや味を引き出す特性があります。

確かにコーヒーや紅茶など、香りを楽しむものは軟水で飲んだ方がおいしいと思います。

また料理で出汁をとる時、軟水を使うと旨味が抽出され易いので、海外で日本料理をする際に、軟水は必須と言えます。

イギリスには出汁をとる文化がそもそも無いですね…



■硬水
硬水の場合、渋みがカルシウムと結びつく事により苦味が減りコクが出る特性があります。

エスプレッソなど同じコーヒー豆でも、飲み方や人によっては好みが分かれところかと思います。

料理では、肉の臭みを抑えたい時、硬水を使うとカルシウムと肉のタンパク質が結合しアクが抜けます。

また硬水にはミネラルが豊富に含まれている為、ダイエットや美容目的には相性が良いです。マグネシウムは腸に刺激を与える為、硬水は便通に効くと言われています。

ライムスケール(Limescale)とは

ライムスケール(Limescale)とは石灰の事で、カルシウムやマグネシウム等の含有量が多い硬水があるヨーロッパ地域で見られるものです。水垢とも言われています。

垢といっても、ただの石灰の堆積物ですが、これが曲者で一度できるとなかなか綺麗に落ちません。

硬水は、軟水と比べてカルシウムやマグネシウム等の含有量が多いだけなので、摂取しても人体に悪影響はありません。

しかしライムスケールを放置(つまり水道水をそのまま使用)しておくと、以下のような悪影響が出ます。

  • シャワーヘッドの穴が詰まる
  • 蛇口に水垢がこびり付く
  • 食洗器や洗濯機、アイロン、ネスプレッソマシン等が壊れる原因に
  • 透明なグラス等は、時間の経過とともに少しづつライムスケールにより曇る


なので硬水地域に住むのであれば、水まわりは意識的に気をつける必要があります。

硬水・乾燥肌対策

では実生活において、どのように硬水(ライムスケール)・乾燥肌対策をしているか、個別に説明したいと思います。

飲料や料理の水

イギリスに住み始めた当初、水道水を沸かしてコーヒーを淹れたら、無茶苦茶不味かったのを覚えています。

以来、水のペットボトルを買うにも、硬度を都度確認するようになりました。やはり軟水は飲みやすいですよね。

結構ペットボトルは重たいので、大体みなさん以下の方法で、軟水を手当てしています。

  • スーパーのデリバリーを利用
  • Amazonで購入
  • Brita(硬度を落としてくれる商品)
  • ウォーターサーバーを設置


こだわりがある人は、ウォーターサーバーを自宅に設置したりしていますが、我が家ではBrita(ブリタ)に落ち着きました。



デリバリーも良いのですが、イギリスは日本みたいにしっかりしていないので、受取りが本当に手間で…



ブリタはカートリッジを入れ替えて使います。カートリッジ自体は、現地スーパーなら大抵どこでも売っていますし、Amazonでも用意に手に入ります。

ヨーロッパでは軟水を好む人向けに売られていますが、日本では(もともと軟水なので)浄水器として売られているようですね。

お風呂・シャワー(水回り)

日本から持ち込んだシャンプーやボディーソープを硬水の地域で使うと、泡立ちが良くありません。


一般にいう石鹸とは、高級脂肪酸(炭素数の多い脂肪酸)のナトリウム塩で、硬度の高い水ではナトリウムがカルシウムやマグネシウムと置換する割合が多くなり、不溶性の高級脂肪酸カルシウム塩やマグネシウム塩を形成し、水から分離するようになります。よって石鹸の泡立ちが悪くなり、洗浄効果が阻害されます。

元々は石鹸の洗浄効果を阻害する力を示していたのが硬度、と言われています。

硬水は肌の油分を取り除いてしまう性質があるので、乾燥肌の人は注意が必要です。
痒みの原因にもなり得ます。

なんか髪がキシキシするし、肌もパツンパツンになりますよね。



シャンプーやボディーソープ類は、販売された国の水の硬度に合うように作られています。

もし長期滞在するのであれば、日本からの持ち込みではなく、海外現地で入手したものを使う事をおすすめします。

また現地では、肌あたりを緩和させるため、シャワーヘッド(Shower head filter等で検索)や、ソープ(ジョンソンエンドジョンソンなど、商品名:baby bathとかbaby moisturising)が売っています。


ソープは、特に肌が弱い赤ちゃんや幼児向けなので、大人が使用しても全く問題ありません。

商品によっては泡風呂みたいになります、映画とかで見るあれ、実は見た目だけでなく肌対策でもあります!

風呂上がりが、ヌルヌルするので好き嫌いが分かれると思いますが乾燥肌になるよりはマシですかね。

食洗機・洗濯機

硬水を軟水にする専用の塩(Dishwasher salt)が売られています。

硬水のまま使用すると、内部に石灰が堆積し故障の原因になります。

洗濯機用は、Calgonが有名です。

アイロン、ネスプレッソマシン等は、最初から軟水を用いた方が、掃除を含めて何かと良さそうです。ライムスケールは本当に面倒です。

窓(家や車)

雨自体は通常硬度が低いとされていますが、地中に流れ着きカルシウムやマグネシウムを吸収する事で、徐々に硬水となります。



家や車の窓掃除に、水道水(硬水の場合)を使うと全然汚れが落ちるどころか、ライムスケールの原因になるので注意が必要です。

ケトル

食用なので薬品を使いたくない場合、お酢(Vinegar)を入れて沸騰させると、ライムスケールを除去できます。

お酢は2種類あるのですがライムスケール対策にはモルトではなく、ホワイトの方が良いと思います。

洗浄後は、鼻にツンと来る匂いがわたしは苦手ですが、確かにきれいになります。

まとめ

以上硬水と軟水の違いを、もう一度簡単にまとめておきます。

  • 硬度(ミネラル類)が120mg/l以上を硬水
  • 軟水は、ミネラル類が少なく、素材の香りや味を引き出す
  • 硬水は、渋みがカルシウムと結びつき苦み(臭み)が減りコクが出る
  • 硬水は、ミネラル類が豊富で美容目的に良い。またマグネシウムが腸に刺激を与える為、便通改善にも
  • 硬水地域に住むなら、ライムスケール・乾燥肌対策を


ライムスケールで一見扱いにくそうな硬水ですが、特性を活かして軟水と使い分けし、うまく生活に取りこめていけたら良いですね。


市販品の水をリストアップしましたが、厳密に言うと例えばナチュラルミネラルウォーターに関して、日本では加熱殺菌されていますが、ヨーロッパ基準では殺菌処理を施してはいけない事になっています。

the exploitation and marketing of natural mineral waters

3.   Any disinfection treatment by whatever means and, subject to paragraph 2, the addition of bacteriostatic elements or any other treatment likely to change the viable colony count of the natural mineral water, shall be prohibited.

引用元リンク:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/ALL/?uri=CELEX:32009L0054


このミネラルウォーターの分類も国によって異なり、ヨーロッパではコーデックス規格(CODEX)があり、日本のそれと異なります。

CODEX自体は自発的な団体で法的拘束量がありませんが、EU全てメンバー国であり、かつEU法に落とし込んでいるので、実質的にヨーロッパではCODEXに沿う法規制となっています。

日本国内における定義は、1990年に農林水産省が制定した「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」によって定められています。


日本人にとって硬水はやはり癖があり飲みにくいと思いますが、炭酸だと飲みやすいと思います。

硬水が苦手だけど、摂取したいという方は、炭酸水をお試しください!



個人的には、お米を炊く時やコーヒーを淹れる時は軟水が好み、紅茶は意外と硬水との相性が良い気がします。




※本文は以上です。
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