伝統的な英国製革靴と言えば、ジョンロブ(John Lobb)、クロケット&ジョーンズ(Crokett & Jones)、トリッカーズ(Tricker’s)、エドワードグリーン(Edward Green)、チャーチ(Church’s)などが挙げらるかと思います。
グッドイヤーウェルト製法で、職人により作られた英国靴は質実剛健で、メンテナンスをしっかりすれば長持ちし、何より愛着がわくかと思います。
ロンドンから電車で1時間、北西に100km程離れた街ノーザンプトン(Northampton)には、靴メーカーのファクトリーショップ(アウトレット)が軒を連ねています。
日本国内やロンドン市内でも、靴自体の購入は可能ですが、ノーザンプトンにあるファクトリーショップでは、有名ブランドの英国靴が、驚くほど安く販売されています。
安い理由は、検品・品質検査に通らなかった商品だからです。いわゆるリジェクト品、B級品と呼ばれるものです。ファクトリーショップなので偽物は無く、安心してお買い物ができます。
リジェクト品といっても、よく見ないと気付かないか、革靴は履いている内に、遅かれ早かれ傷つくものなので、そこまでこだわらないのであれば、かなりおすすめです。
女性用(レディース用)もあるので、革靴好きの方なら、性別関係無く楽しめると思います。
この記事では、ノーザンプトンにある革靴のファクトリーショップを訪問する際に、知っておきたい情報をまとめてみました。
ノーザンプトンへの行き方
ロンドン市内から出発する場合です、車があれば便利ですが、電車でも全く問題ありません。交通事情にもよりますが、電車の方が若干早く、目的地には着くと思います。
電車
ウエストミッドランド線(West Midlands Trains)で1時間程度、乗換せずに行けます。
ユーストン駅発(London Euston = EUS)
ノーザンプトン駅着(Northampton = NMP)
執筆時点で調べたところ、往復券(Off-Peak Day Return)で34ポンドです。
線路の工事等で、直通運転をしていなかったり、途中までしか走っていない事もあるので、予め運行状況をご確認下さい。
意外な落とし穴で、往路は通常通り運航も、復路が工事など何らかの理由で、ノーザンプトン駅からの直通運転が走っていないケースが過去ありました。
乗り換えれば、ロンドンのユーストン駅に戻れますが、接続が非常に悪く、場合によってはかなり待つ可能性がありますので、電車を予約する際はご注意下さい。
ノーザンプトン現地に着いてからの移動ですが、タクシー(イギリス英語ではキャブ)か徒歩になると思います。
車
ナビに目的地をいれましょう。
M1経由で行くのが最短だと思いますが、往路か復路でM40経由にして、途中バッキンガムやオックスフォードなどに、寄り道するのも楽しそうです。
ツアー
わたしは使った事が無いですが、ロンドンなどからツアーも出ているようです。正直、ツアー代金を払うなら、靴の購入費に充てたいところですが、リッチな方はノーザンプトンに着いた後の、足も心配しなくて済むので、良いかもしれません。
営業時間まとめ、金曜日が狙い目
各ファクトリーショップの営業時間です、日曜はどこも休みです。
また、エドワードグリーンが平日のみ、クロケット&ジョーンズが平日は金曜日しか営業していないので、以下5つのファクトリーショップ全てをまわるなら、選択肢は金曜日しかありません。
土曜日でも、4つのショップに行けるので十分ですけどね。
ブランド | 曜日 | 時間 |
---|---|---|
チャーチ | 月曜日から金曜日 土曜日 | 9:30-17:30 9:30-14:00 |
クロケット&ジョーンズ | 金曜日 土曜日 | 13:30-17:00 9:00-13:30 |
エドワードグリーン | 月曜日から金曜日 | 9:00-16:30 |
ジョンロブ | 月曜日から土曜日 | 9:00-17:00 |
トリッカーズ | 月曜日から木曜日 金曜日 土曜日 | 9:00-16:00 9:00-16:00 9:30-14:30 |
各ファクトリーショップの地図
ノーザンプトン駅と、5つのファクトリーショップです。
地図内の、白抜きになっている☆マークをクリックすると、ショップ名が表示されます。
続いて住所と連絡先、一言コメントです。
チャーチ
住所:
Spencer Street, St James
Northampton
NN5 5JB
電話番号:
441604593313
コメント:
いつ行っても、在庫は結構豊富だと思います。流石にディプロマットは滅多に見かけないので、あったら即買いすべきだと思います。コンサルはわりと見かけます。
ただ、チャーチが一番年季が入っているというか、商品自体もやや古い感じがします。
クロケット&ジョーンズ
住所:
27 Perry Street
Northampton
NN1 4HN
電話番号:
441604823439
コメント:
いつ行っても在庫数が豊富で、サイズ展開もかなり充実しています。ノーザンプトンに行くなら、外せないショップです。
但しハンドグレードコレクションは、ほぼ見たことが無いです。オードリーは難しいと思いますが、メインコレクションのハラムであれば、見つかると思います。
クロケット&ジョーンズは世界中で最もラスト(木型)が豊富と言われているのも納得で、ファクトリーショップには様々な種類の靴がありました。
エドワードグリーン
住所:
Cliftonville Road
Northampton
NN1 5BU
電話番号:
441604626880
コメント:
品揃えは結構充実していると思います、チェルシーは何度か見かけました。ファクトリーショップといえども、元の値段が高いので、ジョンロブ同様そこそこお高いですね。探しているモデルのサイズがあれば、買いですが。
ジョンロブ
住所:
Westminister Works, Oliver Street
Northampton
NN2 7JL
電話番号:
441604715011
コメント:
入口がちょっと分かりにくいです、グーグルマップに表示されているお店を通り過ぎて、オリバーストリートをジャンクションロード方面に向かって行くと、左手にフェンスが見えます。そこが入口です。
シティ2、フィリップ2、ウィリアムなんかがあったらどうしようと悩むも、一度も在庫があった試しがありません。
本記事で取り扱っているブランドでは、一番在庫数が少なかったです。ファクトリーショップなので仕方ありませんが。
トリッカーズ
住所:
56 Saint Michael’s Road
Northampton
NN1 3JX
電話番号:
441604630595
コメント:
定番のカントリーシューズは、何かしら見つかると思います。他のブランドと比べるとビジネス向きでは無いので、やはりテイストがちょっと違いますが。
モデルコース
車やツアーの場合、自由に行程が組めるので、ここでは電車でノーザンプトンに行く場合のモデルコースをご案内したいと思います。
わたしのおすすめは、ジョンロブを起点に時計回りで行くコースです。
ノーザンプトン駅に着いたら、ジョンロブのファクトリーショップまでタクシー(イギリス英語ではキャブ)で行き、後は買い物が終わる都度タクシーを呼ぶか、徒歩移動します。
ジョンロブが駅から一番離れていますが、他のショップ間は、1-2km程度なので歩けない距離では無いです。
タクシーだと移動時間は5-10分弱と、出発してすぐに着きます。
出発着 | 目的地 | 距離 |
---|---|---|
ノーザンプトン駅 | ジョンロブ | 3.2km |
ジョンロブ | クロケット&ジョーンズ | 1.1km |
クロケット&ジョーンズ | エドワードグリーン | 1.0km |
エドワードグリーン | トリッカーズ | 1.5km |
トリッカーズ | チャーチ | 2.0km |
チャーチ | ノーザンプトン駅 | 1.1km |
大都会ロンドンとは違った、落ち着いた街並みのノーザンプトンは、敢えて歩くのも楽しいですよ。雨さえ降っていなければ。1.0-1.5km位の距離なら、歩いても12-20分程度かと思います。
土曜日の閉店時間は早いので、時間配分は気を付けましょう!
日曜日でも開いている!
上記で説明した5つのブランドは、ノーザンプトンにある一部で、実はまだまだたくさんあります。
中には、日曜日に営業しているショップがありますので、どうしても日程の都合上、日曜日しかいけなくても、大丈夫です!
注意点
ファクトリーショップなので、必ずしも自分が狙っている商品や、合うサイズがあるとは限らないです。
こればかりは運です、行ってみないと分かりません。特に各ブランドの定番主力商品なんかは、あまり期待しない方が良いです。
日本からの旅行者であれば、免税手続きが可能です。
パスポートを忘れずに持参して、お店の人に「Tax free please」と伝えましょう。
最後に
ロンドンから電車で日帰りできる、イギリスは靴の聖地ノーザンプトンに関する記事でした。
いきなり高い靴を買う前に、ファクトリーショップでお得に購入して、自分の足に合うかラストを試す、というのもありだと思います。
英国靴についての記事でしたが、当のイギリス人(あくまでもわたしのまわりの同僚)は、あまり本記事で紹介したようなブランド靴は履いていないんですけどね。
※本文は以上です。
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