パスポート自由度ランキングを超越、英国エリザベス女王は顔パス!

ヘンリー&パートナーズが発表しているパスポート自由度ランキング(Henley Passport Index = HPI)、日本はビザ(査証)無しで海外渡航できる国数が世界一として、2020年以降単独首位となっている為、ニュース等で聞いた事がある人もいるかと思います。

しかし嘘のような本当の話で、イギリスのエリザベス女王2世は、なんとパスポート(旅券)無しで、出入国手続きを受ける事が可能です。

世界で最も通用する「顔パス」と言えますでしょうか。パスポート自体が不要というのは、レベルが高過ぎです。

本記事ではパスポート自由度ランキングに加え、なぜエリザベス女王は「顔パス」で海外渡航できるのか、取り上げてみたいと思います。

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パスポート自由度ランキング

ヘンリー&パートナーズ(Henley & Partners)が発表している、パスポート自由度ランキング(Henley Passport Index = HPI)ですが、IATA(International Air Transport Association)がデータ元との事です。

2021年1月5日付けデータによるとイギリスは7位で、187か国にビザ無しで渡航する事ができます。


トップ&ワースト5、また世界一の日本が逆にビザが無いと渡航できない国が気になったのでリストアップしてみました。

トップ5

順位アクセス
日本1193
シンガポール2192
韓国3191
ドイツ3191
イタリア4190
フィンランド4190
スペイン4190
ルクセンブルク4190
デンマーク5189
オーストリア5189

ワースト5

順位アクセス
アフガニスタン11026
イラク10928
シリア10829
パキスタン10732
イエメン10633

日本人が渡航するのにビザが必要な国

日本人が渡航するのに、以下33か国はビザが必要です。

  • アフガニスタン
  • ブータン
  • 北朝鮮
  • トルクメニスタン
  • ロシア
  • アルジェリア
  • アンゴラ
  • ベニン
  • ブルキナファソ
  • ブルンジ
  • カメルーン
  • 中央アフリカ共和国
  • チャド
  • コンゴ民主共和国
  • コンゴ共和国
  • コートジボワール
  • ジブチ
  • 赤道ギニア
  • エリトリア
  • ガンビア
  • ガーナ
  • ギニア
  • リベリア
  • リビア
  • マリ
  • ニジェール
  • ナイジェリア
  • 南スーダン
  • スーダン
  • ナウル
  • キューバ
  • シリア
  • イエメン

エリア的には、アフリカが圧倒的に大多数です。ヘンリー&パートナーズ(Henley & Partners)がIATAの情報を元にリリースした数値ですが、実際に渡航を検討している際は、外務省の公式サイト等をご確認下さい。


因みにクルーズ船やフェリーの外国人乗客は、72時間までであればロシア領内に滞在(ツアー主催者は、要事前手続き。また事前に許可を得た場所のみ)できるので、北欧のフィンランドはヘルシンキ、またエストニアはタリンなどからは、ロシアへの観光船が出ていて、ビザ無しで気軽にロシアに行けます。

エリザベス女王が「顔パス」で海外渡航できる理由

ずばりイギリスにおいてパスポートは、女王陛下の名(権限)のもとに発行される為、本人であるエリザベス女王2世は、パスポート(旅券)無しで出入国手続きを受け海外渡航できます。

以下詳しく見てみます。

パスポートの役割

そもそもですが、パスポートの役割は何でしょうか。

日本の場合、外務省によるとパスポートは世界で通用する”身分証明書”とあります。


空港などでの出入国審査、ビザ(査証)申請に加え、確かに海外で生活する際には銀行口座開設・不動産賃貸契約・運転免許証の切替ほか各種手続きで、必ずといっても良いほどパスポートの提示・コピーの提出を求められます。

パスポート(旅券)は生命の次に大切なもの!
世界のほとんどの国が、外国人の入国・滞在を許可する条件の一つとして、パスポートの携帯及び呈示を求めています。また、普通は、自国民の出国・帰国の際にもパスポートの携帯及び呈示を義務付けています。つまり、パスポートを持っていなければ、世界のどの国にも入国できないばかりではなく、そもそも日本から出国することさえできません。更に、パスポートは、外国滞在中に事件に巻き込まれた場合など、必要に応じていつでもどこでも呈示を求められることがあるものです。言葉の異なる海外にあって、自分が何者であるか(国籍、氏名、年齢など)を具体的に証明できるほぼ唯一の手段と言うことができます。(また、パスポートには、日本国外務大臣の名前で「日本国民である本パスポートの所持人を通路故障なく旅行させ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。」との、いわゆる”保護要請文”が記載されています。)

引用元リンク:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_1.html


イギリスの場合もパスポートは身分証明書として使われる事に加え、女王陛下の名のもと、やはり保護要請文があります。

‘Her Britannic Majesty’s Secretary of State requests and requires in the name of Her Majesty all those whom it may concern to allow the bearer to pass freely without let or hindrance and to afford the bearer such assistance and protection as may be necessary.’

引用元リンク:https://www.royal.uk/passports

パスポートの発行元

日本の場合、発行官庁は”MINISTRY OF FOREIGN AFFAIRS”(外務省)となっています。

因みに海外で日本のパスポートを新規取得・更新すると、発行官庁は申請した在外日本国大使館になります。

在外日本国大使館が発行したパスポートでも、保護要請文は1ページ目に記載されます。



イギリスの場合、発行元がどうなっているか確認してみます。

HM Passport Office is the sole issuer of UK passports and responsible for civil registration services through the General Register Office.

HM Passport Office is part of the Home Office.

引用元リンク:https://www.gov.uk/government/organisations/hm-passport-office#:~:text=HM%20Passport%20Office%20is%20the,part%20of%20the%20Home%20Office


“Home Office”は、出入国管理、ビザ(査証)、警察など自国のセキュリティや治安に係る様々な行政機関を担う、イギリス内務省を差します。

“HM Passport Office”(HMPO = 女王陛下パスポートオフィス)は、”Home Office”管轄となっています。

“HM”は”Her Majesty”の略です。余談ですが、この”HM”はイギリスで生活していると、わりと良く見かけます。


そしてイギリスのパスポートは、女王陛下の名(権限)のもとに発行される為、本人であるエリザベス女王2世はパスポート自体不要である、とあります。

Passports
When travelling overseas, The Queen does not require a British passport.

As a British passport is issued in the name of Her Majesty, it is unnecessary for The Queen to possess one. All other members of the Royal Family, including The Duke of Edinburgh and The Prince of Wales, have passports.

引用元リンク:https://www.royal.uk/passports

他のロイヤルファミリーはパスポートを保有

前述の引用文の通り、エリザベス女王2世以外、全ての英国ロイヤルファミリーはパスポートを保有しています。

納得できるような、できないような…それで他国の入国審査官(イミグレーション)が対応して、実際にエリザベス女王2世は海外渡航できているので、上手く機能しているのでしょう。

言ったもん勝ちというか、なんともイギリスっぽいです。

最後に

イギリスにおいてパスポートは、女王陛下の名(権限)のもとに発行される為、本人であるエリザベス女王2世は、パスポート(旅券)無しで出入国手続きを受け海外渡航できる、という嘘のような本当の記事でした。

言い替えると、エリザベス女王2世自身が歩くパスポート(身分証明)みたいなものでしょうか。これほど世界で通用する「顔パス」は、他に例が無いのではないでしょうか。

パスポートが無くても、出入国審査が免除される訳では無いので、たとえエリザベス女王でも、都度入国審査官(イミグレーション)とのやりとりは必要のようです。


エリザベス女王はプライベート機しか使わないようですが、ロイヤルファミリーでも民間旅客機に乗る事があります。

しばしケンブリッジ公爵ウィリアム王子や夫人キャサリン妃(愛称ケイト)は、イギリスのナショナル・フラッグであるブリティッシュ・エアウェイズ(BA)に搭乗しニュースになったりしています。

キャサリン妃の両親が、BAで働いていた時に出会い結婚したのは有名な話ですね。



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