決して他人事ではないLGBTQ+、LGBTTQQIAAPとは

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渡英した直後、ロンドン市内を歩いていた時に、白昼堂々2人の男性が手をがっつり握って歩いていたのを見て、驚いた事があります。

シェイクハンドつなぎ、では無くていわゆる、恋人つなぎです。

一度や二度ではなくて、結構な頻度で恋人つなぎをする男性ペアを目撃しました。

今思い返すと、当人達からしたら至って普通にデートをしていただけなんだろうと思います。

わたし自身物事にオープンで柔軟な思考な持ち主と思っていたものの、知らぬ間に、自分の中で偏見を持っていた事に気付かされました。

だって偏見が無ければ、男性同士が手を繋いでいても驚かないですからね。

今は分かりませんが、わたしが海外に出る前の日本では、少なくとも公共の場で、男性同士が手をつなぐという場面に、一度も遭遇した事が無かったのもあると思います。


無知が一番たち悪いです。

法務省の人権啓発ムービーがあるので、ご参考までに貼り付けておきます。
色々と気づかされます。

人権啓発ショートムービー「りんごの色 ~LGBTを知っていますか?~」(日本語字幕付き)

今日では性的少数者(セクシャル・マイノリティ)に対する、世間一般の理解も深まってきており、LGBTといった単語を目にする機会も大分増えてきたと思います。

しかし、実態としてはLGBT自体かなり複雑な用語で、加えて数歩踏み込んだLGBT+、LGBTQ+、LGBTTQQIAAP、という単語もあります。

LGBTTQQIAAPとは

LGBTTQQIAAPにLGBT+やLGBTQ+が含まれるので、LGBTTQQIAAPについて基本的な事を説明したいと思います。

Lesbian(レズビアン)

Lesbian(レズビアン)とは、女性同性愛者を指します。

心の性が女性で、恋愛対象も女性です。

Gay(ゲイ) 

Gay(ゲイ)とは、男性同性愛者を指します。

心の性が男性で、恋愛対象も男性です。

但し広い意味で、心の性と恋愛対象の性が同じ人を指します。つまりLesbian(レズビアン)を含めて、Gay(ゲイ)と使われる事があります。



物凄い昔、わたしがアメリカに高校留学していた時代は、gayを「お調子者、陽気な人、ふざけた人」といった意味で使われていた事があります。



流石に今は時代が違いますし、ことヨーロッパ圏で、そのような使い方は見たことが無いので、あまり使わない方が良さそうです。

Bisexual(バイセクシャル)

Bisexual(バイセクシャル)とは、両性愛者を指します。

2つ以上の性(女性と男性)が恋愛対象になります。英語では、単に「バイ」とだけ使われる事もあります。

英語のBiは、元々の意味として「2つ」という意味があります。
二輪車であるBicycle、一週間に2回という意味のBiweeklyなどがありますね。

因みに一輪車はUnicycle、三輪車はTricycleです。

Transgender(トランスジェンダー) 

Transgender(トランスジェンダー)とは、性別越境者を指します。

生まれた時の体の性とは異なる、心の性を持ちます。

Transsexual(トランスセクシャル)

Transsexual(トランスセクシャル)とは、Transgender(トランスジェンダー)に似ていますが、体の性と心の性を、恒久的に一致させたいと思っている者、またその医学的サポートを求めている者を指します。

Queer(クイア)

Queer(クイア)とは、女性と男性、ゲイとストレート、といった2択で性別を判断されたくない者を指します。

元々Queerは、「風邪変わりな、変な」という意味でしたが、LGBTの総称として使われる事もあります。


各分野でプロフェッショナルなゲイの5人組が、自分の人生を変えたい、自信を持って生きられるようになりたい、と思う人々を大改造するNetflixの番組『クイア・アイ』のクイアと同じなので、知っている人もいるかと思います。

『クィア・アイ in Japan!』予告編 – Netflix



元ネタは、アメリカでエミー賞4冠を獲得した番組『Queer Eye LOVE YOURSELF LOVE YOUR』です。

Questioning(クエスチョニング)

Questioning(クエスチョニング)とは、自分自身が認識する性的指向(Sexual Orientation)や性自認(Gender Identity)が何か、まだ模索中の者を指します。

例えばLesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)などと、はっきり分類できない状態です。

Intersex(インターセックス)

Intersex(インターセックス)とは、身体的特徴が完全には女性でも男性でも無い者を指します。

例えば性分化疾患など、卵巣と精巣どちらも持つ場合が挙げられます。

以前まで同じ意味で使われていたHermaphorodite(両性動物、両性具保有者、男女両性者、雌雄同体)という単語は、現在差別用語とされている為、使わない方が良さそうです。

Asexual(アセクシャル)

Asexual(アセクシャル)とは、どのジェンダーにも恋愛感情や性的な興味を持たない者を指します。

Ally(アライ)

Ally(アライ)とは、ストレートだけど、LGBTTQQIAAPコミュニティをサポートする者を指します。

Allyの意味は、同盟を結ぶ、協力者、という意味があります。

Pansexual(パンセクシャル)

Pansexual(パンセクシャル)とは、性的な興味や魅力を持つ基準が、ジェンダーでは無く、個人のパーソナリティによる者を指します。

時折、Bisexual(バイセクシャル)との違いとして使われる事があります。

Panは、Pan-European(汎ヨーロッパ主義)など、汎~・全~・総~という意味です。

広辞苑に追加も、説明文が修正されたLGBT

LGBTという単語ですが、一説には1980年代に、アメリカでアクティビストが使い始めた言われています。

広辞苑には2017年に、初めてLGBTが追加されました。

もっとも広辞苑自体は毎年改定している訳では無く、当時で10年ぶりの改訂でした。


各種ニュースによると、当初「多数派とは異なる性的指向をもつ人々。」とLGBTの事を説明していたそうですが、間違いがあると指摘され、以下の通り修正されています。

『広辞苑 第七版』読者の皆様へ――

『広辞苑 第七版』(2018年1月12日、第1刷)の「エル‐ジー‐ビー‐ティー【LGBT】」および「しまなみ‐かいどう【しまなみ海道】」の項目の解説文に誤りのあることが判明いたしました。まことに申し訳なく、お詫び申し上げます。

 正しい解説文は、以下の通りです。

エル‐ジー‐ビー‐ティー【LGBT】
①レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよびトランスジェンダーを指す語。GLBT
②広く、性的指向が異性愛でない人々や、性自認が誕生時に付与された性別と異なる人々。


2018年1月25日
岩波書店

引用元リンク:https://www.iwanami.co.jp/news/n23284.html


修正前と修正後で、具体的に何が違うか、どこが誤りだったか、あなたはすぐに分かりましたか?

修正前の文言では、性的指向(Sexual Orientation)の概念である「LGB」しか説明しておらず、性自認(Gender Identity)の概念である「T」が抜けています。

広辞苑を編集する、言葉のプロでさえ間違った訳ですから、一般の人がLGBTの事を正しく理解するのは、なおさら気を付けないといけませんね。

SOGIとは

LGBTは性的少数者を指すものでしたが、多数者といえる異性愛者を含めた場合だと、SOGIという言葉があります。

SOGIですが、実は既に本記事中で出てきています。


Questioning(クエスチョニング)や、広辞苑が当初LGBTの説明を間違えた理由であった、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)です。

両単語の頭文字を取ると、SOGIになります。


性的指向(Sexual Orientation)は、どの性別を好きになるか、性自認(Gender Identity)は、自分の性別をどう思っているかを意味します。


SOGIは全ての属性の人が対象です。



LGTBだと性的少数者、つまり一部の人の問題と捉えられかねないので、全ての人の問題として扱うべき、また性的少数者も多数者どちらも平等に扱うべき、という意味でSOGIが使われています。


しかしイギリスやドイツなどヨーロッパでは、SOGIより依然LGBTが表立って使われる事が多い気がします。

やはりLGBTでは、当事者意識が低くなってしまう恐れがあるので、個人的にはSOGIを使った方が良いと思います。

GenderとSexの違い

Genderは精神的な性を、Sexは身体的な性を、それぞれ指す場合が多いです。

まとめ

最後に、LGBTTQQIAAPを表にまとめておきます。

英語日本語
Lesbianレズビアン
Gayゲイ
Bisexualバイセクシャル
Transgenderトランスジェンダー
Transsexualトランスセクシャル
Queerクイア
Questioningクエスチョニング
Intersexインターセックス
Asexualアセクシャル
Allyアライ
Pansexualパンセクシャル

イギリスやドイツに住んでいると、普通に同性愛者の人はいます。街中でも職場でも見かける位、日常的です。

自分からカミングアウトする人もいれば、特別な事ではないという認識の為か敢えて話さない人も。



わたし自身がそうだったのですが、LGBTは決して他人事ではなく、全ての人に関わるもの、という理解につながれば幸いです。



※本文は以上です。
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