ハイストリートバンクと呼ばれるような伝統的な銀行に対し、チャレンジャーバンクやネオバンク、デジタルバンクと呼ばれる、フィンテックを活用した次世代オンライン銀行が数多く出てきています。
イギリスの四大銀行:
- バークレイズ(Barclays PLC)
- HSBC PLC
- ロイズ・バンキング・グループ(Lloyds Banking Group PLC)
- ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(Royal Bank of Scotland PLC)
イギリスのチャレンジャーバンクとしては、Monzo(モンゾー)や、Starling Bank(スターリングバンク)あたりが有名ではないでしょうか。
紛らわしいのが、例えばイギリス国内において、トランスファーワイズ(TransferWise)やレボリュート(Revolut)は銀行ではありませんが、銀行口座や資金決済口座を保有できてしまいます。
そしてトランスファーワイズやレボリュートに関する英文記事では、「Bank」、「Banking」という言葉が普通に使われる事から、一見すると銀行なのかと思ってしまいます。
「Bank」、「Banking」という言葉の使い方は間違っていないのですが、日本語に訳すと誤解を招きやすいですね。
また知名度があまり高くない銀行が、高利率の預金口座(Savings Account)を提供したりする場合、本当に資金を預入れしてしまって大丈夫か、心配になるかと思います。
この記事では、イギリスの銀行が預金保険制度の対象か確認する方法を説明したいと思います。
イギリスの預金保険制度
イギリスの預金保険制度は、Financial Services Compensation Scheme (FSCS)です。
https://www.fscs.org.uk/
預金保険制度の対象である金融機関にお金を預け入れておけば、破綻した場合でも一定額まで保証されます。
- 一人当たり一金融機関、85,000ポンドまで
- 共有口座の場合は、170,000ポンドまで
金融機関とは、銀行(Bank)、住宅金融組合(Building Society)、信用組合(Credit Union)です。
不動産売買や保険金支払い、相続など条件に該当すれば、一時的に(6か月まで)1,000,000ポンドまで預金保険対象の金額が増枠されます。
その他、詳細は以下公式リンクをご確認下さい。
https://www.fscs.org.uk/how-we-work/temporary-high-balances/
Financial Services Compensation Scheme (FSCS)
Financial Services Compensation Scheme (FSCS)の公式サイトでは、FSCSプロテクション・チェッカーというものがあり、簡単に預金保険制度対象の金融機関か、調べる事ができます。
- Where is your money saved?
金融機関名を入れます - How much?
金額は適当で大丈夫です、預金保険の上限を超えないか一応確認可能です - Joint account
夫婦やパートナーとの共有口座であれば、チェックします
試しに「Monzo」と入力すると、選択肢が出てきます。
「TransferWise」や「Revolut」と入力すると、選択肢は出ますが「not protected」と表示されます。
2020年4月イギリスから撤退した、ドイツ発の「N26」は、選択肢すら出てきませんね…
また、日本でいう金融庁にあたる、イギリスのFinancial Conduct Authority (FCA)の公式サイトからも、同様に預金保険制度対象の金融機関かどうか確認できます。
https://register.fca.org.uk/
FCAの公式サイトだと、「N26」も照会結果が出てきます。詳細情報が閲覧できるのは良いのですが、FCAのサイトでは肝心のイギリス国内において、預金保険制度の対象かどうか、すぐに分かり難いです。
まとめ
FSCSプロテクション・チェッカーは大変分かりやすいので、もしあなたが使おうとしている先が、預金保険制度の対象金融機関かどうか調べるのには、ぴったりだと思います!
因みにレボリュートは、リトアニアでは銀行免許を取得しましたが、イギリス国内では依然、資金移動業者(銀行では無い)です。
最後に、イギリス在住者であれば、英国の消費者信用法セクション75(Section 75 of the Consumer Credit Act)により、100ポンド超のクレジットカード払いで商品やサービスを購入した消費者を、保護する規定があります。
例えば航空会社等が破綻した場合、消費者信用法セクション75を根拠に、クレジットカード会社に支払い済みフライト代金等の請求をすれば、手元に返ってきますよ!
レボリュートやトランスファーワイズなどのプリペイドカード払いは、英国消費者信用法セクション75の適用外となるので、注意が必要です。
同様に、デビットカード払いも、同法セクション75の適用外です。
※本文は以上です。
もし記事を気に入っていただけたら、是非、SNS等でシェアいただけたらと思います!
記事一覧は、サイトマップから確認できます。