Googleフォト代替は、無料で容量無制限のNextcloud!

Googleフォトの容量無制限・無料バックアップ(但し圧縮あり)が2021年5月末終了に伴い、代わりとなるオンライン・ストレージを探している方も多いと思います。

大手各社だと無料で使える容量は2-5GB程度と、Googleドライブの15GBを大きく下回り、必ずしも使い勝手が良いとは言えません。

有料プランに切替える事も考え色々と調べていたら、ドイツをはじめフランスやスウェーデン、オランダの政府当局が使用しているNextcloud(ネクストクラウド)というオンライン・ストレージ機能を構築できるサーバーソフトウェアを見つけました。

万人受けは正直しなそうですが、ブロガー等でサーバー契約をしている人であれば、追加コスト無しで使える、容量無制限のNextcloudはかなりおすすめです!

Googleドライブ以外の、無料オンライン・ストレージを検討している方の参考になれば幸いです。

Nextcloudとは

Nextcloud(ネクストクラウド)は、Nextcloud GmbHが提供する無料で使えるオープンソースのサーバーソフトウェアで、オンライン・ストレージ機能(ファイル共有)を構築する事ができます。

ざっくり言うと、Googleドライブのドイツ版みたいなものです。もちろん日本語で使え、パソコン(Windows、Mac、Linux)やスマホ・タブレット(iOS、Android)などマルチデバイスに対応しています。

GmbHから分かるように、ドイツに登記してある会社です。


ownCloud GmbHから派生したのがNextcloudで、どちらも似たようなソフトウェアを提供しています。

余談ですが、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)などアメリカ資本の巨大テック企業に対抗しようと、ヨーロッパではNextcloudやownCloud、ProtonN26Wise(旧TransferWise)、RevolutWirecard等々エッジの効いたサービスが生まれていますね。

Wirecardはちょっとあれでしたが。

欧州各国政府が導入している実績

ドイツ本国では、連邦政府が2016年にNextcloudパイロットプロジェクトを開始。試用期間を経て、厳格なセキュリティ構成や、ユーザー数やApp(プラグイン)などの拡張性が認められ、2018年から正式にITZBund(Informations Technik Zentrum Bund)によりNextcloudが採用されています。

ITZBundは、ドイツにある200を超える政府当局にITサービスを提供しています。つまりドイツ連邦政府のクラウド・ストレージ”BundescloudBox”は、Nextcloudがベースになっています。

Was ist die BundescloudBox?

Mit der BundescloudBox hat das ITZBund die Open-Source-Lösung von Nextcloud für die Anforderungen der Bundesverwaltung adaptiert. Sie ist ein Angebot der Bundescloud im Rahmen der IT-Konsolidierung des Bundes und wird vom ITZBund im Auftrag des Bundesministeriums des Innern, für Bau und Heimat (BMI) bereitgestellt.

Die SaaS-Plattform bietet alle Vorteile der cloudbasierten Datenorganisation, wie ortsunabhängiges und webbasiertes Speichern, Bearbeiten und Teilen von Dateien. Dabei garantiert das ITZBund die volle Kontrolle über die Daten und deren Verkehr sowie hohe Sicherheitsanforderungen des IT-Grundschutzes.

引用元リンク:https://www.itzbund.de/DE/itloesungen/standardloesungen/bundescloudbox/bundescloudbox_node.html


ドイツでは政府以外にも、多くの大学や企業などでもNextcloudが使われているので在独者であれば見聞きした人もいるかと思います。


2019年にリリースされたEU公式サイトの記事”The French Ministry of the Interior opts for an open source software, Nextcloud”では、フランスやスウェーデン、オランダなどもドイツに続き、Nextcloudを導入した旨書かれています。

Nextcloudの公式パートナーである株式会社スタイルズによると、日本国内では大学や企業で導入、利用されているようです。

使用するには、システム要件

Nextcloudはサーバーソフトウェアなので、自前・レンタル問わずサーバーがある事が前提となります。

よって保存できる写真などファイルの大きさは、サーバー容量に依存します。

以下はNextcloudを使用するにあたり、必要なサーバー・システム要件です。

OSUbuntu 20.04 LTS (recommended)
Red Hat Enterprise Linux 8 (recommended)
Debian 10 (Buster)
SUSE Linux Enterprise Server 15
openSUSE Leap 42.1+
CentOS 8
データベースMySQL 8.0+ or MariaDB 10.2+ (recommended)
Oracle Database 11g (only as part of an enterprise subscription)
PostgreSQL 9.6/10/11/12/13
SQLite (only recommended for testing and minimal-instances)
ウェブサーバーApache 2.4 with mod_php or php-fpm (recommended)
nginx with php-fpm
PHP7.3
7.4 (recommended)


詳細はNextcloud公式サイト“System requirements”をご確認下さい。


例えばWordPressなどを用いてブログを書いている人であれば、追加コスト無し(サブドメインを使用する場合)で自前のオンライン・ストレージを構築できます。

わたしはエックスサーバーのX10プランを契約していますが、ディスク容量ストレージは300GBです。

個人ブログであれば、300GBの容量を使い切る事は、なかなか無いと思うので、未使用のレンタルサーバー領域を有効活用できるのは良いですね。

逆に自前でもレンタルでも、サーバーが無いのであれば、わざわざ手当するよりGoogleドライブなどの有料プランを契約した方が手っ取り早いし、安いかと思います。

セキュリティ面

利用料金もですが、クラウド・ストレージを探していて気になる点としてセキュリティがあるかと思います。

Nextcloudはまずオープンソースです。またSSL化やログイン2段階認証に対応、サーバーに付加がかかりますが暗号化も対応しています。

フォルダやファイルごとにアクセス制限機能を設定できます。

そもそも論として、Nextcloud自体が信頼するに値するかは、ドイツを始めとするヨーロッパ各国政府の動き、そしてEU公式サイトでの取り上げ方(記事タイトルに、固有名詞Nextcloudを含めている)を見ればお分かりいただけるかと思います。

5つのメリット

セキュリティや同期などGoogleドライブと似たような使い方ができるNextcloudですが、強いて5つメリットを挙げるとしたら以下の通りです。

  1. 料金が無料
  2. 容量はサーバー次第
  3. 外国企業ポリシー(アカウント凍結リスク等)に左右されない
  4. プライバシーの確保
  5. サーバーの場所(準拠法)を選べる


1・2点目は、GAFAMなどが提供するオンライン・ストレージは無料プランは容量が有限です。

Googleフォトがまさにそうでしたが、最初は無料で便利なサービスを提供し、ある程度経ってから有料化したり、サービスを改悪するリスクがNextcloudにはありません。

2021年6月以降Googleドライブの無料となる容量は15GBですが、将来にわたって変わらない確約はありません。

もっとも15GBというのは他社比、かなり良心的なのと、個人的にGoogle社の提供するサービスは好きで使っているので、何か不満がある訳では決してありません。

しかし自分の管理下にあるサーバー(わたしの場合レンタルですが)を使う事で、急にサービスが終わったり改悪されるリスクを極端に減らす事ができます。


3点目は、特にやましい事をしている訳ではありませんが、GAFAMなど企業が提供するエンドユーザー向けサービスは、何かしら企業ポリシーに違反すると、アカウント凍結のリスクがあります。

勿論全てのユーザーは、企業ポリシーを理解した上でサービスを使用している事になる訳ですが、うっかり間違いをしてしまうと大変な事になります。

サービス提供者に口を出されずに、主体的に管理できるのがNextcloudの一番の魅力では無いでしょうか。


4点目は、2点目に共通しますがあなたのプライバシーが確保されるメリットです。流石に例えば写真を無断で使用される事は無いかと思いますが、あなたは使用している企業のプライバシーポリシーを熟読していますか?

(無料で)サービスを享受する見返りに、思っている以上に様々な情報を相手方に与えている事になります。

それでも便利だし良く作りこまれているから、サービスを使ってしまうんですけどね。


5点目は、わたしが契約しているエックスサーバーの例だと、具体的な場所はセキュリティの観点からか明らかにされていないものの、日本国内にサーバーがあります。

サーバー(データセンター)はどこにありますか?

サーバーは電源システムや空調/防火システムを備えた、国内大手のデータセンターで365日24時間監視下に置かれています。

引用元リンク:https://support.xserver.ne.jp/faq/service_server_datacenter.php


2021年3月フランスにあるデータセンター(OVHcloud)で火災がありましたが、日本国内にサーバーがあるだけでも安心感が全然違うと思うのはわたしだけでしょうか。
https://www.reuters.com/article/us-france-ovh-fire-idUSKBN2B20NU

そしてサーバーが日本に設置されているという事は、準拠法が日本国を意味します。


ブログをやっていなかったら、サーバーの設置場所なんか気にする事が無かったと思います。日本国外のサーバーは、準拠法が日本では無いからダメという訳ではありません。

唯一のデメリット

Nextcloudを使う上で、唯一のデメリットと言えるのがソフトウェアのインストールから初期設定、メンテナンスまで自分で全て対応する必要があります。

わたしのようにプログラミングが出来なくても、WordPressでブログを書いている人であれば、Nextcloudを使う事ができると思います。

公式サイトの手順(Installation and server configuration)通りやると、Nextcloudをインストールできますが、初期設定には結構手こずりました。

インストール後は普通に使えてしまうのですが、管理画面に行くと赤い警告メッセージが色々出ていて、やばそうな雰囲気です。

マニュアルを読む限り、どうやら.htaccess、.user.iniが原因(認証エラーというやつ)だったのですが、この二つだけは(他にもいくつかあった…)どうやっても解決せず困りました。

結局、再インストールしたら無事解決したのですが、SSL化の手順だったり、Xアクセラレータ機能を色々いじっていたのが問題だったみたいです。

またどちらかというと大学や企業向けで、個人で使っているユーザー数が少ないせいか、参考になる日本語サイトが少ないという点もあります。

正確に言うと、プログラミングをあまり知らない人向けの情報が少ないという意味です。勉強しろよ、というお叱りを受けそうで恐縮ですが。

WordPressに関しては有難い事に、ド素人向けに詳しく解説してくれている方が多数いますが、Nextcloudは趣が大分異なります。

海外のサイトであれば、日本語より豊富に関連記事がありますが、それでも専門用語が飛び交っているので、この辺にアレルギーがある場合は、おすすめできません。

主な無料オンライン・ストレージ比較

主な無料オンライン・ストレージを比較した表です。有料の場合、どの位の容量かは後述しています。

クラウドサービス無料ストレージ
Googleドライブ15GB
iCloud5GB
Amazonプライムフォト(有料プランのみ)
Microsoft OneDrive5GB
Dropbox2GB
Nextcloud無制限

Googleドライブ(15GB)

Googleドライブ(フォト、Gmail等含む)は、15GBまで使える無料ストレージがあります。100GBは月額250円、200GBは月額380円、2TBは月額1,300円で、それぞれ年単位の前払いをすると10か月分の支払いで12か月使用できます。ファミリーでのプラン共有は良さそうです。


因みに、政府向けGoogleドライブは容量無制限です。にも関わらず、ドイツをはじめフランスやスウェーデン、オランダの政府当局はNextcloudを選びましたが、イタリアのVeneto Region(首都はVenice)はGoogle Workspaceを導入しています。

Veneto Region: G Suite & GCP transforms municipal services for 5 million Italian citizens

iCloud(5GB)

iCloudの無料ストレージは、5GBです。50GBは月額130円、200GBは月額400円、2TBは月額1,300です。

Apple MusicやAppleTV+など、ほかにもAppleサービスのサブスクリプションに登録している場合は、Apple Oneで節約できる可能性があります。Apple Oneなら、50GB・200GB・2TB何れかの iCloudストレージが付いたサブスクリプションプランを選べます。

Amazonプライムフォト(有料プランのみ)

Amazonプライムフォトは月額500円(或いは年額4,900円)するプライム会員の特典で、写真は容量無制限・圧縮無しのフォトストレージです。動画は制限あり。

配送料無料や映画やドラマ等が見放題だったり各種特典があるので、既に会員の方も多いかと思います。

Googleフォトに代わる大本命のAmazonプライムフォトですが、いつまで容量無制限・圧縮無しのオンライン・ストレージ特典を維持提供してくれるのか、非常に気になるところです。

MicrosoftのOneDrive(5GB)

MicrosoftのOneDrive単体(Officeアプリ無し)の場合、5GBまで無料ストレージがあります。100GBは月額224円です。

Microsoft 365 Personalの場合、月額1,284円、年間12,984円で1TBのストレージが使えます。Outlook、Word、Excel、PowerPointなどOfficeアプリが含まれているので、既に365 Personalを使っていれば、1TBを有効活用しない手はありません。

因みにフランスでは、Nextcloudの導入に先駆け、各省庁がオープンソースのLibreOfficeを導入しています。


ドイツMicrosoftは、2014年にミュンヘンへ本拠地を移転しましたが、2017年に同市でLiMuxやLibreOfficeを辞めてMicrosoftへ移行する判断が下され、ざわついていました。
https://www.ris-muenchen.de/RII/RII/ris_vorlagen_dokumente.jsp?risid=4642491

結局2020年に、緑の党と社会民主党がMicrosoftでは無くLinuxを採用する事で合意に至っています。

Dropbox(2GB)

Dropboxの無料アカウントは2GBです。月額2,400円或いは年間24,000円で2TB使えます。

最後に

ブロガー等でサーバー契約をしている人であれば、無料で使える上、未使用のサーバー領域を有効活用できるので、容量無制限のオンライン・ストレージを構築できるNextcloudはかなりおすすめです!

最後に5つのメリットを、もう一度記しておきます。

  1. 料金が無料
  2. 容量はサーバー次第
  3. 外国企業ポリシー(アカウント凍結リスク等)に左右されない
  4. プライバシーの確保
  5. サーバーの場所(準拠法)を選べる


何よりも自分の管理下にあるサーバーにオンライン・ストレージを構築するので、良くも悪くも主体的に維持管理できるのが良いですね。

先にMySQLなど準備しておけば、5-10分弱でNextcloudをインストールできてしまうと思います。無料ですし、サーバー容量に余裕があれば是非お試し下さい!







※本文は以上です。
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