欧州30か国の在留邦人と日系企業数、国別ランキング

イギリスからドイツに引っ越してきて、同じ連邦制ではあるものの、当然それぞれ違いがあり、発見がある度に、それはそれで楽しいものです。

ドイツに関しては16の州から構成され、それぞれが独自の発展を遂げてきた過去があり、都市機能が各地域に分散されています。


逆にイギリスやフランスなんかだと、一都市集中型(ロンドンやパリ)かと思います。

当時ドイツに引越しをする前、調べたのですが、一都市集中型の国に比べると、やはりドイツは在留邦人が地域ごとに分散されています。


そこで本記事では、対象をヨーロッパ30か国に拡大して、改めて調べてみました。海外在留邦人数に加えて、海外進出日系企業の拠点数も、合わせてお伝えしたいと思います。


日本人で群れる事をおすすめしている訳では決してありませんが、 将来、海外での留学や就職、移住、はたまた国際結婚などを考えている方に、何らかの参考になれば幸いです。



特に明示されてない限り、出所は外務省の「海外在留邦人数調査統計(令和元年版)」です。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/index.html


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欧州30か国の在留邦人数リスト

EU27に、イギリス、スイス、ノルウェイを加えた、合計30か国にフォーカスしたいと思います。

合計人数で順位付けしていますが、もちろん優劣を言っている訳ではありません。
では早速、リストをご覧下さい。

順位合計長期滞在者永住者
1位イギリス60,62036,35124,269
2位ドイツ45,41632,65412,762
3位フランス44,26135,2539,008
4位イタリア14,6009,5645,036
5位スイス10,9825,2765,706
6位オランダ9,9867,8402,146
7位スペイン8,7245,6833,041
8位ベルギー5,8964,2931,603
9位スウェーデン4,3451,0563,289
10位オーストリア3,0241,7311,293
11位アイルランド3,0241,7311,293
12位チェコ2,2481,886362
13位フィンランド2,0059211,084
14位ポーランド1,7611,405356
15位ハンガリー1,6911,308383
16位デンマーク1,5695671,002
17位ノルウェー1,165694471
18位ポルトガル673368305
19位ギリシャ662150512
20位ルクセンブルグ64154794
21位ルーマニア33731918
22位マルタ22419232
23位スロバキア20111388
24位エストニア16615313
25位クロアチア1658382
26位スロベニア16210458
27位ブルガリア14510144
28位リトアニア83749
29位キプロス652639
30位ラトビア61556


  • 合計は、上位3か国のイギリス・ドイツ・フランスで、全体(欧州30か国)の約2/3
  • 合計は、上位参加国に次ぎ、一万人程度以上が、イタリア、スイス、オランダ
  • 永住者は、イギリスが断トツで1位。2位ドイツの2倍程度。
  • 長期滞在者は、イギリスとフランスが拮抗。次いでドイツも3万人超え。




EUやEEA、EFTAなどについては、以下の記事でまとめたので、ご参考までに貼り付けておきます。

海外進出日系企業の拠点数

拠点数なので、同一会社が複数の拠点を持つ場合、カウントが重複されている可能性がありますので、お含み置き下さい。

上位10か国を並べてみます。

順位企業数
1位ドイツ1,839
2位イギリス966
3位フランス692
4位オランダ404
5位スペイン352
6位ポーランド316
7位イタリア300
8位チェコ257
9位ベルギー223
10位フィンランド212

  • 上位3か国のドイツ・イギリス・フランスで、全体(欧州30か国)の約1/2
  • 意外だったのが、企業数ではイギリスを抜いて、ドイツが断トツで一位
  • 在留邦人合計数で順位が上位だった、イタリアは企業数では7位、スイスに関しては11位


これはドイツが製造業大国で、様々な日系企業が拠点を設けている事が、理由として挙げられるかと思います。

電気機器、一般機械、輸送用機器、医薬品などは、日本・ドイツ間での主要な輸出入カテゴリーですね。


ドイツは、日本の貿易相手国(輸出入総額)上位10カ国の常連国です。

財務省貿易統計の、最近の輸出入動向に関するページです。
https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time_latest.htm



オランダは日本が鎖国していた時代も、付き合いがあった程の関係なので、上位に食い込んでいるのも何となく納得です。

永住者割合が、50%超えの国

EU27に、イギリス、スイス、ノルウェイを加えた、合計30か国における、在留邦人数の永住者割合平均値が32.9%です。

今回調べてみたところ、なんと50%を超えている国が複数ありました。

順位永住者割合永住者
1位ギリシャ77.3%512
2位スウェーデン75.7%3,289
3位デンマーク63.9%1,002
4位キプロス60.0%39
5位フィンランド54.1%1,084
6位スイス52.0%5,706

スウェーデン・デンマーク・フィンランドと北欧率が高いですね、この三か国で合計5,375人。


一方、スイスは永住者割合は約50%程度ですが、絶対数でみると北欧三か国の合計値より多い結果となりました。


スイス永住者5,706人は、イギリス・ドイツ・フランスに次ぐ四番目に大きな数値です。

永世中立国スイスのジュネーブには、世界で一番多くの国際機関が集まっている都市としても有名かと思います。


ドイツ在外公館別

そもそも、ヨーロッパにおける在留邦人数や日系進出企業数に興味を抱いたきっかけは、イギリスからドイツに引越しをしたのが理由です。

冒頭でお話した通り、連邦制であるドイツは16の州から構成され、それぞれが独自の発展を遂げてきた過去があり、都市機能が各地域に分散されています。


このパラグラフでは、わたしが住んでいるという事もありますが、ドイツの在外公館別データをまとめてみました。

ドイツ在外公館合計長期滞在者永住者企業数永住者割合
在デュッセルドルフ総領事館14,92110,6994,22262628.3%
在ミュンヘン総領事館13,5999,1354,46471632.8%
在フランクフルト総領事館6,5605,0031,55729123.7%
在ハンブルク総領事館5,2153,4471,76811733.9%
在ドイツ大使館*5,1214,3707518914.7%

*在ドイツ大使館には、地名が入っておりませんが、ベルリンを含むベルリン州に加え、周辺にある5つの州を管轄しています。

国として見ると、ドイツの在留邦人数は、イギリスに次ぎ2番目に多いのですが、やはり州(地域)に分散されている事がわかるかと思います。

まとめ

イギリスがEUを、2020年1月31日に離脱した事で、日本のみならず多くの海外進出企業が、対応を余儀なくされたかと思います。

今後はブレグジットの影響で、在留邦人数や日系進出企業数が、どう変化していくかは注目
ですね。




本記事では、在留邦人数と日系進出企業数にフォーカスしましたが、言語面で見てみると英語圏を除く場合、ドイツ語とフランス語圏が、他の言語を圧倒している結果となりました。



当ブログでは定点観測として、今後も海外在留邦人数や、企業数の増減を追っていきたいと思います。


※本文は以上です。
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