ETIAS(エティアス)という言葉、聞いた事ありますでしょうか。
簡単に言うと、2021年1月1日から短期の観光・ビジネス・トランジット目的など、いわゆるビザ免除で、シェンゲン圏に入国するには、ETIASを渡航前に申請し、許可を得る必要があります。
ETIASの許可無しでは、2021年1月1日以降、今までのようにビザ免除でシェンゲン圏に入国できなくなる予定なので注意が必要です。
この記事では、ETIASとは何か説明したいと思います。
ETIAS(エティアス)とは
簡単に言うと、アメリカESTA(エスタ)のヨーロッパ版です。
European Travel Information and Authorisation Systemの頭文字をとったもので、日本語では欧州渡航情報認証制度と呼ばれています。
2016年からETIAS導入に関し、セキュリティ向上(テロリストや不法移民、公衆衛生対策など)を主な目的とし、EUで議論されるようになり、関連するEU Regulations自体は2018年10月9日に施行されました。
EU Regulations 2018/1240-1241が原文で、以下リンクから確認可能です。
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=OJ:L:2018:236:FULL&from=EN
対象者
- ビザ免除で、シェンゲン圏に入国する者(ある180日間のうちの90日以内の短期滞在目的)
- 非EU市民
- 年齢は関係ないので、子ども含む全ての渡航者
日本人は、ばっちりETIASの対象者です。
あくまでも、ビザ免除で短期の間渡航する人が対象なので、例えばシェンゲンビザや、就労ビザ、学生ビザなどの保有者は、ETIASの対象外です。
EU諸国とシェンゲン圏の違いについては、以下の記事をご参照下さい。
申請方法
オンラインで申請
オンラインで申請が可能になる見込みです、が現時点ではまだリリースされておりません。2020年の後半あたりには、公式サイトが出てくるのでしょうか。年始旅行される方は、どうなるのか気になりますよね。
オンラインでの申請に必要な項目は、アメリカESTAとほぼ同様で、パスポート情報やその他渡航情報を入力します。
申請後は、SIS / VIS / EUROPOL DATA / SLTD (Interpol) / EURODAC / ECRIS などの機関にスクリーニングされ、Eメールで回答が来ます。
審査時間
審査時間は、96時間から最大2週間程と言われていますが、航空券を手配したら速やかにETIASも対応した方が良さそうです。
費用
費用は7ユーロ、18歳未満は無料も申請自体は必要。
クレジットカードのみ支払い可能。
有効期限
ETIASの有効期限は通常3年間、ただしパスポートの有効期限が3年以内の場合はパスポートの有効期限まで。
注意点
セキュリティ向上が目的の制度設計なので、空路にとどまらず陸路、船舶で移動する場合もETIASの有効性が確認できないと、そもそも搭乗を断られることになります。
あとは繰り返しですが、空路でシェンゲン圏を乗り継ぎだけする場合も、ETIASが必要です。
ETIAS申請にパスポート情報が必要なので、パスポートを新たに取得予定の方は、ETIASの申請及び回答を得るまでの期間も十分に見積もった上で、旅行計画をたてる必要があります。
またETIASの許可を取っていても、最終的にあなたの入国を許可するのは、入国審査管です。
日本人であれば、あまり入国を拒否されるという話は聞きませんが、ETIASと入国審査は別物という事を覚えておきましょう。
最後に
主観ですがヨーロッパに住んでいて、ETIASはテロリストもさる事ながら、 どちらかというと不法移民対策の意味合いが非常に強い印象を持ちました。
短期滞在ビザ免除で入国したにも関わらず、許可されてない就労をしたり、定められた期限を超えて滞在したり、ルールを破るケースが無数にあったようです。
少し手間と費用がかかりますが、2021年からは出国前にETIASの申請をして許可を得る必要があるので、気を付けましょう。
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