ヨーロッパを訪れる際、電圧とかコンセントの変換プラグ形状とか、もうなんだか種類が多くて毎回調べるの大変じゃないですか?
海外電圧に対応していない日本の家電製品を、海外で使うには変圧器が必要ですし、何よりサイトによって微妙にヨーロッパ各国の電圧表記や、対象変換プラグや名称が異なったりしていて、どれを信じて良いのか悩みますよね。
筆者も昔は、都度確認していたんです。でも実際にヨーロッパで5年超住んでみて、気が付いたんです。あれっ、ヨーロッパって実は3つだけ覚えておけば事足りるんじゃないかと。
なんか心配だから取りあえず、一通り変換プラグを買ったものの、いつも持ち歩いているコンセント変換プラグが、CタイプとGタイプ(日本では、BFという名称)だけだったんですね。
ずばり、230V、CとGタイプ(日本では、BFという名称)。
結論からお伝えすると、 欧州経済領域(EEA)&スイスにおいて筆者が調べたところ、
- 電圧は230V
- コンセント変換プラグは、CとGタイプ(Gは、日本だとBFという名称)
これさえ覚えていればOKです。
コンセント変換プラグは、ヨーロッパ圏に行くのであれば、全世界対応の大きな変換プラグは必要ないですね。
全世界対応の変換プラグは確かに便利なのですが、物によっては、本体がきしむというか、ぐらつくというか、コンパクトさを追求したが為に、コンセント口が不安定になるんですよね。
今はもっと改良したのが出ているのかもしれません。また安定さを重視したモデルだと、やはり大きくて重いのが難点です。
なので筆者は基本的に、単体の変換プラグを使用する事が多いです。
欧州経済領域(EEA)等に関しては、以下の記事を別途ご参照ください。
国ごとに表にしてみました。
国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)という、 電気工学、電子工学、および関連した技術を扱う国際的な標準化団体の公式サイトを参考に、作成したのが以下の表です。
欧州経済領域(EEA)&スイスそれぞれの国ごとで、左から順に、電圧、周波数、アルファベットはコンセント変換プラグの形状で、その下はアンペア数(電気容量)です。
電圧230V | 50㎐ | C | E | F | G | J | K | L | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2.5A | 16A | 16A | 13A | 10A | 16A | 16A | |||
イタリア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ||||
エストニア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
オーストリア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
オランダ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ギリシャ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
スペイン | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
スロバキア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
スロベニア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ドイツ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
フィンランド | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
フランス | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ベルギー | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ポルトガル | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
マルタ | ✓ | ✓ | ✓ | ||||||
ラトビア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
リトアニア | 220V | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ルクセンブルグ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
スウェーデン | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
チェコ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
デンマーク | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||
ハンガリー | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ポーランド | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
アイルランド | ✓ | ✓ | ✓ | ||||||
キプロス | 240V | ✓ | ✓ | ||||||
クロアチア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ブルガリア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ルーマニア | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
イギリス(離脱予定) | ✓ | ✓ | ✓ | ||||||
アイスランド | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
リヒテンシュタイン | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |||||
ノルウェー | ✓ | ✓ | ✓ | ||||||
スイス | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
電圧及び周波数
ご覧の通り、リトアニアの220Vとキプロスの240Vを除いて、全て230Vです。
でも電圧は一定の上下限に収まるようになっているので、リトアニアでもキプロスでも、230V用の家電が使えてしまいます。
230V +10%から-6%に設定されているので、216.2V-253Vとなります。
リトアニア以外でも昔220Vが使われていた大陸の国がありますし、イギリスは以前240Vでしたね。
周波数は、全て50Hzです。
コンセント変換プラグ
基本的にヨーロッパで使われるコンセントプラグはCタイプです、イギリスとイギリスの元統治国や領土だった国はGタイプ(日本ではBFという名称)、この2パターンだけ覚えておけば、取りあえずOKです。
なぜならば、筆者自身ヨーロッパは20か国以上訪れましたが、思い返してみるとCとG(BF)タイプの変換プラグしか使ってないんです。たまたまという事も否定できなくはありませんが、少なくとも実際に住んでいたイギリスではGタイプ(BF)を、現在住んでいるドイツではCタイプだけしか使っていません。
アンペア数(電気容量)
CとG(BF)以外の、残りのコンセントプラグE/F/J/K/Lは、何れもCと交換性があります。
若干見た目は異なるのですが、Cとの違いはアンペア数です。
大は小を兼ねるという言葉通り、求められているアンペア数より大きい分には構いませんが、その逆は危険なので注意しましょう。
アンペア数に関する身近な例だと、家で家電製品を同時に使い過ぎて、ブレーカーが落ちた経験をした事があると思います。アンペアが足りない時に起こる事象です。
スマホの充電位であれば、CとG(BF)の変換プラグだけ押さえておけば大丈夫かと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか、無数のパターンが存在しそうなヨーロッパ圏(この記事では、欧州経済領域(EEA)&スイス)の電圧・変換プラグについて、以前よりクリアに整理できたでしょうか。
もっとも空港やホテルでは、USB充電対応のソケットが備え付けられている場合も結構あるので、将来電圧や変換プラグについて、気にする事も少なくなるかもしれませんね。
電気機器の表記を確認すると、パソコン、デジカメ等は、たいてい「100-240V」対応となっているので、変圧器を買う必要はないことが分かりますね。
そして繰り返しですが変換プラグについて、 CとG(BF)を押さえておけば、とりあえずは大丈夫な筈です。
- 電圧は230V
- コンセント変換プラグは、CとG(日本ではBFという名称)
単純化すると、「電力(W)= 電圧(V)× アンペア(A)」の関係が成立するので、覚えておくと良いかもしれません。
※本文は以上です。
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