ファースト・ビジネス・エコノミーの各クラスで飛行時間に差が無いように、長距離国際線の搭乗者全員に平等なものとして「時差ぼけ(jet lag)」があります。
食欲が無くなったり、倦怠感だったり、わたしの場合寝れない事に加えて、頭痛や胸やけを伴う事が多いです。
残念ながら、時差ぼけを完全に防ぐ方法はありません。
本記事では、体内時計を調整して時差ぼけを克服(予防・防止)する原始的で現実的な方法を3つ、またなぜイギリス国民保険サービス(NHS)は、睡眠薬やメラトニン・タブレットの使用を推奨しないのか説明したいと思います。
カフェインやアルコール類を避け、水分補給する
搭乗前後や機内では、意識的に水をたくさん飲むようにして、体内に十分な水分量を確保します。
コーヒーや紅茶などに含まれるカフェイン、またアルコール類など利尿作用を促す飲みものは極力避けます。
カフェインやアルコール等の過剰摂取により脱水症状(dehydration)に陥ると、時差ぼけの症状を引き起こしやすくなるからです。
Keep well hydrated. Mild dehydration is common when traveling by air — and being dehydrated worsens the physical symptoms of jet lag. So drink plenty of fluids before, during, and after your flight. But avoid caffeine and alcohol. Both promote dehydration, and while you might think that coffee could help keep you awake — and alcohol, help you sleep — in fact, both can disturb your sleep.
引用元リンク:https://www.health.harvard.edu/newsletter_article/travel-tips-ways-to-minimize-jet-lag
機内は、どうしても乾燥しがちなので、意識的に水を採ると良さそうです。
昼寝が必要な時は、(カフェインを摂取し)30分位まで
到着時刻にもよりますが、到着日や到着の翌日など、日中は眠くても昼寝しないようにします。
どうしてもという時は、コーヒーなど覚醒作用のあるカフェインを含む飲みものをとり、15-30分位の昼寝にとどめておきます。
カフェインは摂取後約30分で血中濃度がピークに達し、健康な人では半減するのに約4時間かかると言われています。
引用元リンク:https://www.nestle.co.jp/stories/nestle-naze-vol6
個人差があると思いますがカフェインが効いてくるタイミングで、目覚まし等をセットしておくと、スッキリとした目覚めになるかと思います。
時差ぼけを解消する目的以外に、ちょっとした昼寝をする前に、コーヒーを飲むのはおすすめです!
一般的に海外イギリスやドイツの職場で昼寝をする事は考えられませんが、以前日本で働いていた時は許容されていて、昼寝前にコーヒーを飲んでいました。
サプリメントに頼らず、日光を浴びメラトニンを
日光を浴びるだけで、メラトニンの原料であるセロトニンが生成されるので、15~30分程度は意識的に外で過ごすようにします。
外に出る事が難しい場合は、短時間でも室内で太陽光を浴びる事ができる場所に移動しましょう。
セロトニンとメラトニンの関係は?
セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料。メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった 概日リズム(サーカディアンリズム)を調整する作用がある。
引用元リンク:https://www.ohara-ch.co.jp/meitantei/vol01_2.html
NHS(英国国民保険サービス)によると、メラトニン・タブレットは、時差ぼけの解消に有効性があると判断されておらず、使用が推奨されていません。
また睡眠薬は不眠症の人であれば別ですが、中毒性があったりするので、時差ぼけの症状が激しい時のみの使用が推奨されています。
There’s no treatment for jet lag
引用元リンク:https://www.nhs.uk/conditions/jet-lag/
Medicines are not usually needed for jet lag.
Jet lag often improves after a few days as your body clock adjusts to the new time zone.
Sleeping tablets may be helpful if you’re having problems sleeping (insomnia). But they can be addictive so should only be used for a short time and if symptoms are severe.
Melatonin is a natural hormone released by the body in the evening to let your brain know it’s time to sleep.
Melatonin tablets are not recommended for jet lag because there’s not enough evidence to show they work.
わたしは睡眠薬を一度も使った事が無いので、使用感や副作用などは良く分かりませんが、多くのタイムゾーンを跨ぐ国際線に乗る事が頻繁にある人は、検討してみる価値があるかもしれません。
最後に
睡眠薬や各種サプリメントに頼らない方法で、体内時計を調整して時差ぼけを克服(予防・防止)する原始的で現実的な方法3選でした。
- カフェインやアルコール類を避け、水を摂取
- 昼寝が必要な時は、(カフェインを摂取し)30分位まで
- サプリメントに頼らず、日光を浴びメラトニンを
機内搭乗後に、スマホや腕時計の時刻を到着国に合わせる事くらいはできますが、出国前から食事や睡眠の時間を調整するのは、わたしの場合あまり現実的ではありませんでした。
一般的に東方面へのフライト時は、時差ぼけを解消するのに、通過するタイムゾーンの数と同じ日数を要すると言われています。例えば、イギリス冬時間の日本との時差は9時間ですが、この場合9日間です。
西方面へのフライト時
反対に西方面へのフライト時は、時差ぼけを解消するのに要する日数は、東方面時と比べて、2/3と言われています。つまり9時間の時差であれば、6日間です。
カフェインは子どもに適さないですが、上記何れの方法は誰もが試せるので長距離国際線に乗る場合はお試し下さい!
※本文は以上です。
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