語学だけじゃない、高校留学をすすめる5つの理由

もしあなたや、あなたのお子さんが将来英語を活かした職業に就きたい、海外で働きたい、というのであれば社会に出る前に、できる事なら英語などの外国語を「仕事で使える」くらいまで習得しておきたいものです。

お友達ではない、商売相手に対して、言葉が正確に通じないと話になりません。

もし、あなたが受けた質問に関して、的外れな回答を続けるようであれば、間違いなく相手に信用されなくなるでしょう。


現在、インターネットを通じて、世界中からどんな情報も即座に手に入りますし、語学学習ツールもかなり発展してきている事から、語学習得の為だけに海外に行く意味を見出すのが、以前に比べると難しくなってきているかもしれません。

この記事では語学習得以外に、敢えて今留学する意味を、筆者の実体験を元に説明したいと思います。

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ホームステーを経験できる

あなたが未成年で高校生であれば、留学する場合、恐らくホームステーか寮生活になると思います。筆者の場合は、公立校だったのでホームステーでした。私立だと学校によって、ホームステーと寮生活の選択肢があったりします。

大学生や、成人している学生の場合、なかなか一年間等のホームステーをするのは難しくなると思います。


寮生活は、ホームステーとはまた別のメリットもあると思いますが、ホームステーをする事で、現地の実生活を肌で感じる事ができます

例えば、筆者がお世話になったホストファミリーとは、日曜になれば教会にいき、夏休みにはキャンプしたり、ハロウィンではかぼちゃをくり抜いて自家製ジャック・オー・ランタンを作ったり、クリスマスにはデコレーションをしたり、季節ごとのイベントを一通り体験できます。

何かものすごく特別な事でもない、いたって普通の行事だったものの、高校生であった筆者の目には全て新鮮に映りました。

ホストファミリーとあなたの相性が合うかも、留学生活を乗り切る上で、重要なポイントではありますが、高校生という立場だからこそ、他人の家に踏み込ませてもらえる貴重な機会を得る事ができます

留学生を送り込む側の親としても、成人の保護者がいる家庭であれば、安心感はありますね

ある日、友達から日帰りのスキー・スノボーにみんなで行かないか誘われたので、ホストファミリーに相談したところ、却下されました。理由は、友達が車を運転し、保護者が誰もいなかったからです。



結局、筆者を除いたメンバーでスキー・スノボーに行って、その時は残念な気持ちだったのですが、今思い返し親の立場で考えると、ホストファミリーと全く同じ意見になります。保護者がいないのもそうだし、スキー・スノボーで疲労した後に、また運転って結構なハード・スケジュールというか、危ない要素が盛りだくさんです。

アメリカ人で、普段は個人の主張を最大限サポートする文化がありますが、保護者として時に適切な判断を下し、安全な留学生活を導いてくれるのも、ホームステーならではと思います。

タフになる

厳密には州によって異なりますが、義務教育の期間、そうでなくても大学での専攻とは違うので、公立高校であれば、それこそ様々なご家庭のこどもが通っています。

それが大学や大学院だと、同じ志をもった人が集まりやすい傾向にあると思います。もちろん、専攻した分野で切磋琢磨したければ、大学や大学院で留学するのも素晴らしい事だと思います。

そしてアメリカ公立校の場合、原則、日本でいう幼稚園から高校卒業まで、ずっと同じメンバーが同じ学校に通うんです。

既に、コミュニティが確立された中に、アジア人がポツンと入るので、相当なテンションで行かないと相手にされません。

加えて、英語でまともに意思疎通ができないとなると、もう何か秘儀が無い限り壊滅的です。ジャンル問わず何でも、キャラが立ってないと厳しいです。

結構、面白半分というか、物珍しさで、最初こそ話したりはしてくれるのですが、そこから親友と言える関係を築けるかは、語学面に限らず、とてつもない努力が必要です。

無口な人は、いない人と見なされます。何でも良いから発言して和に入らないと、誰とも仲良くなれません。ただでさえ、グループがもうできているので。


日本で居心地が良いと、わざわざそこから離れるのが億劫になってしまいますが、あえて変化を求めて飛び込んでみるのも良いですよ。真っ白な状態からのスタートで、人間力を試されます。

例えばランニングでも何でも良いのですが、同じ負荷をかけて練習していると、いつからか慣れてきて、体が楽になってきますよね。

同じことが言えると思うんです、負荷が足りない環境に身を置いていて、果たして成長することができるのか


いろんな人が存在する、社会の縮図ともいえる現地公立校での経験は、きっと揉まれながらも語学面以外で、何か感じ得るものがある筈です。

海外から見た日本という国を、客観視できるようになる


自分の顔は、鏡を通さないと見えないですよね。

一度、住み慣れた土地や国を離れて、一歩でも二歩でも距離をおいてみると、今まで思っていた事、見えてきたものが、違った視点で捉えることができるようになると思います。

海外に出ないと、理解できない程度と思われるかもしれませんが、こればかりは海外に出る・出ないで雲泥の差があると思います。

例えば、自分の家では常識だったものが、友達の家では非常識だったみたいな事は、一度誰でも感じていると思います。

異国の地ほど、それが体感できる場所は無いと思います。

筆者は留学して現地についた時と、留学を終えて日本に戻ってきた時、それぞれカルチャーショックを受けました。まさか、日本でカルチャーショックを受けるとは思っていなかった。

また、あなたが日本人であるが故に、日本に関して様々な質問が飛んできます。

そんな時に、改めて自分がいかに日本や、日本の文化や歴史、自分が住んでいる土地に無知か思い知らされました。

これから海外に行くという人は、是非、語学だけでなくて、あなた自身の事を学んでおきましょう。

例えば、以下に関して、ざっくりとした意味や数値などを覚えて、英語で伝えられるようにしておくと良いと思います。

  • 自分の名前の由来、漢字があればその意味
  • どうして留学しようとしたのか
  • 将来何をしたいのか
  • どうやって留学先の国を選んだのか
  • どうして今のタイミングで留学しようとしたのか
  • 人口、面積(日本、都道府県、市区町村、通っている学校別にそれぞれ)
  • 日本の祝日の意味
  • 日本の伝統行事に関して
  • なぜ日本人は、お辞儀するのか
  • いただきます、ごちそうさまの意味
  • あなたの宗教は何か
  • なぜクリスマスに日本人はKFCに行くのか

などなど、時に瞬発力を求められる質問が飛んでくることがありますが、会話が続くような回答をする必要があります。

日本にいては、改めて考えないであろう事を、第三者の視点で考えるようになります。

絶望・挫折を否応なく経験できる

留学した事がある人なら、分かると思いますが、相当センスが良い人以外は、日本の義務教育や資格試験だけで英語を勉強したのでは、まぁ現地にいって相当大変な事になると思います。少なくとも、自分はそうでした。

高校といえども、分厚いレジュメがあり、自分でカリキュラムを立てますが、レジュメを読むのに、辞書片手に半月ほどかかりまして。単に筆者の語学力が無かっただけかもしれません。

ファストフード店でさえ、簡単な注文ができず。相手の言っている事が聞き取れない、自分の言っている事は発音が悪いせいで理解してもらえない。そう精神年齢と、会話年齢のレベルが乖離し過ぎて、不甲斐なさを感じていました。

案の定、学校が始まると爆死する訳ですね。とんでもないとこに来てしまったと。これから先一年間、果たしてサバイブできるのか。


絶望してからが本番です、どうせ絶望・挫折を経験するなら、学生のうち早い方が良くないですか?

多分、どんなに事前準備しても、高校留学をするのは大変だと思います。
万が一、完璧な準備をあなたができていたとすれば、もはや留学するメリットが無いので、同じお金と時間を使って、留学ではなくて次のステップに挑戦すべきです。

筆者の場合は、留学も終盤に差し掛かり、そろそろ帰国する位になって、ようやく留学準備が完了したかなって思えました。



この経験は、社会人になる前に済ませておいた方が絶対に良いです!

そして、もし海外で働く機会があれば、語学でなく肝心の仕事内容に注力できるので、スタートダッシュできます。

留学していた時の大変さを超える何かって、その後の社会人生活でそんなに無いと思いますよ!

帰国子女としてのプライド


実は、語学留学で学べる英語って、限られていると思うんです。 そもそもティーンエージャーが使う英語だし、特にアカデミックでない高校留学に関しては、大学や大学院のように専攻が無いですし。

体育の授業で、ウエイトトレーニングはありましたが。

なので高校留学では、何か将来仕事で使えるような専門知識を得るというよりは、異文化経験をしながら語学そのものや、コミュニケーションスキルの習得がメインになると思います。


何より筆者が帰国後に感じたのは、帰国子女として英語ができて当然と周囲から見られるのです。

確かに留学を経て「聞く」、「話す」力は爆発的に伸びたと思いますが、「読む」、「書く」に関しては、そこまでだったと思います。

むしろ受験とか試験英語に関しては、やはりそれ相応の勉強対策をしないと、結局のところだめです。


ただ帰国子女としてプライドがあるので、留学前以上に、帰国後英語を勉強するようになると思います。だって格好悪いですもんね、海外にいたのに。


この変なプライドのおかげで、帰国後、 「読む」、「書く」 力がつき、総合的に使える英語力に磨きがかかります。

まとめ

間違い無く筆者の人生を変えた高校留学についての話でした。人それぞれ感じる事が違うと思いますが、少なくとも以上の5つが、語学面以外で筆者が高校留学をおすすめする理由です。

  1. ホームステーを経験できる
  2. タフになる
  3. 海外から見た日本という国を、客観視できるようになる
  4. 絶望・挫折を否応なく経験できる
  5. 帰国子女としてのプライド


あなたがどのような理由や目的で、留学を考えているかは分かりませんが、元留学生として、決して簡単な道ではないけど、高校留学して良かったと自信を持って言えます。

形はどうであれ、一年間留学してサバイブできれば、日本にいては味わえない達成感や自信を得る事になると思います。

筆者の場合、もし高校留学していなかったら、今の仕事もしていないだろうし、ヨーロッパに住むことにもなっていなかったと思います。





※本文は以上です。
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